tajimanomegane



10年ものの

コントラバス仲間のやり取りを見ていて。

この弦、もう1年使ったからへたっちゃってだめだー。とか
どこそこの弦、ダメになるのが早い・・・とか。

そういう話がやり取りされているのをみて、内心、ギクっとしないでもないのです。

というのも、この前、4月から5月にかけてやった本番3つくらいで僕が使ってたプレーンガットのA線なんか10年ものだからです。
(ちなみに、G,D線は2年ものかな)
もちろん、ずっと張ってたわけではないけれど、手に入れたのは確実に10年前。
しかも、師匠のお古で、「最近作り始めた新しい弦なんだけど、ちょっと使ってみて」と言われて、少し張っていた弦。

でも、プレーンガットだから、音質の劣化とかはないんです。

興味を持ってそうなコントラバス弾きに、「ちょっと弾いてみます?」と言って手渡して、弾いてもらって、
で、ガットの音が好きな人なんかは「ああ、これこれ!」っていう反応をしてくれたんですけど、
どっちにしても、弦が古すぎてダメだね、という反応は帰ってこなかった。


金属弦の寿命は芯材の金属が酸化していくからですが、ガットにはそれがない。
人口繊維弦の寿命も、芯材の繊維が伸び切ったり、内巻きの金属が酸化していくからですが、やっぱりガットにはそれがない。
(ちなみに、金属弦の寿命があるんだったら、テールワイヤーの音質的な寿命ってのもある気がするんだけど、どうなんだろう)

なんていうか、良いですよ、ガット弦。

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# by tajimanomegane | 2017-05-10 01:58 | コントラバス・ガンバ | Trackback | Comments(0)

オリーヴとスピロコアの線密度?

コントラバス業界に昔から伝えられている噂で、1960-90年代くらいまで(?)のウィーンフィルのコントラバスはスピロコアのソロ弦をダウンチューニングして使ってた、というのがあります。

確か、ウィーンフィルのコントラバスセクションがガット弦からスチール弦に乗り換えたのが1966年、この噂を聞いたのが2000年前後くらいなので、そのあたりの話だろうと思います。なお、現在のウィーンフィルは、猫も杓子もベルカントですね。
(ちなみに、同じ時期のベルリンフィルも、同じようにオリジナルフラットクロームのソロ弦を下げて使ってた。)


最近、あるコントラバス奏者の方と話してて、オリーヴから張り替えて、スピロコアのソロ弦をオケ調弦にしてみたら感触が全く同じだったんだけど、あれって、線密度同じか?と聞かれました。

飲んでいた勢いで、思わず「あ、同じです」と勢いで答えてしまったんですが、改めて考えてみましょう。

Pirastro Oliv
G 25.5 kp
D 25.5 kp
A 27.9 kp
E 28.5 kp

Thomastik Spirocore Solo 104-106cm
A 32.0 kg
E 33.0 kg
H 33.0 kg
Fis 33.0 kg

で、このスピロコアをオケチューニングまで下げると、一本につき、だいたい -6kgなので、
G 26.0 kg
D 27.0 kg
A 27.0 kg
E 27.0 kg

となります。
線密度、やっぱりだいたい同じでした。
ちなみに、ピラストロの公称値は3/4サイズ、弦長106cmを想定しています。
コントラバスの場合、弦長によってテンションは変わるので、誤差の範囲じゃないかという気もします。

奏者が弦のテンション感覚として、最もメインに感じ取っているのはG線のテンションであることが多いですが(G線のテンションが高い弦は、全体で見たときにテンションが低くても、テンションが高いように感じます)、
こうしてみると、とくにG線では500gしかテンション差がないので、感覚としては全く同じになると思います。

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# by tajimanomegane | 2017-05-06 01:10 | コントラバス・ガンバ | Trackback | Comments(0)

Evan Pirazzi Slap 5H弦

プレーンガットに合わせやすいので気に入っているエヴァ・ピラッツィ・スラップですが、若干の問題がありました。
5H弦とエクステンション弦がないことです。

5H弦とエクステンションは、ただでさえ選択肢が少なめで、しかもガットに合わせることを考えると、選択肢がほとんどなくなります。
実際、ガット弦で5弦を調達しようとすると、オイドクサか、もしくは特注になります(オリーヴの5H線は太すぎる割に柔軟性がなく、テンションも低く、音も暗く、かなり使いづらい)。
しかも巻きガット弦を特注しても、テンションが足りないというケースが多いんです。

個人的には、とくに5弦が欲しいので、エヴァ・スラップの5Hが出たら福音になるなあと思っていたんですが、そういえば、ピラストロに直談判という手があるなと。

そこで、ちょっと尋ねてみました。
その結果がこれです。

Unfortunately it is not possible to offer a special production for a Evah Pirazzi Slap B5, but we would recommend the following:
449500 D-BASS EVAH PIRAZZI CIS5 SOLO SYNTHETIC/CHROME STEEL which could be tuned down to B5.

つまり、普通のエヴァのソロ弦の5Cis線をダウンチューニングして使ってみてね、ということでした。
ソロ弦のダウンチューニングはよく知られた手ですが、本社からお墨付きをもらったような具合でしょうか。

もともと、エヴァ・スラップはかなりテンションが低く、普通のソロ弦をダウンチューニングした状態よりもさらにテンションが低いです。
にもかかわらず、芯材を断面積を太くすることで張りを出し、ローテンションながらある程度のテンション感はあるようにするという設計になっています。
そのような設計で太い5H線を作ろうとすると、オリーヴと同じような使いづらさになることは考えられなくはないので、それなら、ソロ弦をダウンチューニングした方が使い勝手はよいのかもしれないですね。


ちなみに、逆もまた真なりで、エヴァ・スラップを全音上げても、実は普通のソロ弦よりもまだ低いテンションです。
でも、テンション感は結構あるんですよね、全音上げたエヴァ・スラップ。

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# by tajimanomegane | 2017-04-19 01:54 | コントラバス・ガンバ | Trackback | Comments(0)

座奏時に背骨を自由にするために

ここ二回ほど、リン・ハレルのヴィデオをシェアして、座奏の場合の姿勢について書いてきました。

リン・ハレルのいうポイントは、わずかに前傾すること。
これに加えて僕が付け加えたいポイントは、


・股関節と座骨がどこにあって、どう動いているのかを確認すること。
・背骨全体のことを考えること。

さて、座奏の場合、バス椅子に座る奏者の場合には、「猫背」つまり、背骨のS字カーブを腰骨のところで曲げ、C字カーブにしてしまっている奏者が多いことは指摘しました。これは腰を痛める原因になります。

しかし、チェリストの場合には、S字カーブをさらにきつくしてしまうような「いい姿勢」もあります。
これもやはり腰を痛めやすくなります。

そこで、座る場合にS字カーブを保ち、背骨を伸ばしながら座る方法をご紹介します。
アレクサンダー・テクニークでおなじみのバジルさんのヴィデオが参考になります。



実際にこれをやってみてうまくいかないなあという人は、ぜひ実際にアレクサンダーのレッスンを受けてみてください。
教師のガイド付きでやるとうまくいくことが多いです。


座奏時には音が悪くなるという場合、椅子の座り方がうまくいっていないケースがよくあります。
つまり、背骨をどこか必要ないところで曲げたり、股関節の位置を勘違いしていたりすることがあります。
背骨全体を縮めるような座り方をしている場合、アンサンブルにたいする注意力も下がってきます。

逆に、頭から尾てい骨までの背骨全体を自由にできると、楽器の鳴りがよくなるだけでなく、アンサンブルにたいする注意力や気づきも鋭くなってきます。



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# by tajimanomegane | 2017-03-14 17:41 | コントラバス・ガンバ | Trackback | Comments(0)

座奏時にフットレストがあった方がいい理由

さて、この前もシェアした、リン・ハレルのチェロワークショップ。



要点の一つは、わずかに前提姿勢をとった方が楽器の鳴りがよい、ということでした。

さて、これをコントラバスの場合に当てはめて考えます。

立奏の場合、前傾するとこんな感じでしょうか。
前傾のためには、股関節から曲げたほうが効率が良いですが、それでも、重心を考えるとこんな感じになるはずです。
f0221876_01430458.png
あくまでイメージで、正確なボディマップピングはできてませんが、悪しからずご了承いただければ。
つまり、単に前傾しちゃうと、転ばないように、腰を使っちゃうんですよね。
なので、片足どちらかを前に出して、頭の重さを支える支点を確保したほうが良いかと思います。

次に、普通のバス椅子に座る場合を考えてみましょう。
バス椅子は高い割に座面が小さく、安定性に欠けることが多々あります。
そういうものに座るとき、よく見かけるのはつぎの姿勢です。
f0221876_01501466.png
つまり、転ばないように骨盤を後傾させてしまい、そのせいでいわゆる猫背になってしまうパターンが多く発生します。
ここで、最初にあげたリン・ハレルのヴィデオを思い出していただきたいんですが、この状態だと音量が出にくくなります。
さらに、音量がでないのをカバーしようとすると、力みが入ってきます。


ということで、前傾するときに実は大事なのは、
転ばないために、前傾した時の頭の重心を支えるために、頭よりも前方に足の支えを確保するってことなんです。
f0221876_01535123.png
なので、こういう形が取れるように座奏した方が、いろいろと効率がよいことになります。
しかし、もちろんバス椅子は高いので、普通は奏者の脚の長さが足りなくなります。
そこで、フットレストがあった方が便利なんです。

細かいもしれませんが、あると結構違いますよ、フットレスト。

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# by tajimanomegane | 2017-03-11 02:00 | コントラバス・ガンバ | Trackback | Comments(0)


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