プレーンガットに合わせやすいので気に入っているエヴァ・ピラッツィ・スラップですが、若干の問題がありました。
5H弦とエクステンション弦がないことです。
5H弦とエクステンションは、ただでさえ選択肢が少なめで、しかもガットに合わせることを考えると、選択肢がほとんどなくなります。
実際、ガット弦で5弦を調達しようとすると、オイドクサか、もしくは特注になります(オリーヴの5H線は太すぎる割に柔軟性がなく、テンションも低く、音も暗く、かなり使いづらい)。
しかも巻きガット弦を特注しても、テンションが足りないというケースが多いんです。
個人的には、とくに5弦が欲しいので、エヴァ・スラップの5Hが出たら福音になるなあと思っていたんですが、そういえば、ピラストロに直談判という手があるなと。
そこで、ちょっと尋ねてみました。
その結果がこれです。
Unfortunately it is not possible to offer a special production for a Evah Pirazzi Slap B5, but we would recommend the following:
449500 D-BASS EVAH PIRAZZI CIS5 SOLO SYNTHETIC/CHROME STEEL which could be tuned down to B5.
つまり、普通のエヴァのソロ弦の5Cis線をダウンチューニングして使ってみてね、ということでした。
ソロ弦のダウンチューニングはよく知られた手ですが、本社からお墨付きをもらったような具合でしょうか。
もともと、エヴァ・スラップはかなりテンションが低く、普通のソロ弦をダウンチューニングした状態よりもさらにテンションが低いです。
にもかかわらず、芯材を断面積を太くすることで張りを出し、ローテンションながらある程度のテンション感はあるようにするという設計になっています。
そのような設計で太い5H線を作ろうとすると、オリーヴと同じような使いづらさになることは考えられなくはないので、それなら、ソロ弦をダウンチューニングした方が使い勝手はよいのかもしれないですね。
ちなみに、逆もまた真なりで、エヴァ・スラップを全音上げても、実は普通のソロ弦よりもまだ低いテンションです。
でも、テンション感は結構あるんですよね、全音上げたエヴァ・スラップ。